おそるべしフォーティン。  世の中スケッチ Vol. 13

ご多聞にもれず日曜日の定番のエンターテーメントは、TVのスポーツ中継を観ることです。ゴルフであれ、野球であれ、サッカーであれ、スポーツ中継の展開途中でうつらうつら居眠りしたり、急にアナウンサーの熱い声に飛び起きたりして、まどろみながらの観戦が至福の時なのです。しかし、先日の全日本卓球選手権の男子決勝戦は、少々血圧があがる一戦で、居眠りどころではありませんでした。なぜか?14歳の張本智治くんが五輪の銅メダリストで日本卓球界の第一人者の水谷選手を終始圧倒した勝ちっぷりの一方で、ポイントを獲るたびに腕を突き上げ、全身を震わせて雄たけびをあげる様子に、だんだんと不快になってくる自分がいました。勝負を競うスポーツで、対戦相手とわずか3メートル足らずの至近距離での戦いは卓球ぐらいのものです。目の前で“どうだ参ったかっ!”と言わんばかりのガッツポーズは、劣勢に立たされている相手選手の心理を想うと、(それが勝つための心理作戦とはいえ)、観る側ですら心が折れるし、私のような古い世代の多くが「やりすぎ感」を抱いてしまったのではないかと思います。勝てば勝ったで要らぬ反感を買う。勝負事のむずかしさですね。勝利インタビューを観ながら、同じ14歳で将棋の連勝記録を達成した天才棋士藤井聡太くんの静かな所作を思い出していました。

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Shuji Hirose
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