ほんとうは昭和の終焉? 世の中スケッチ Vol. 16

世の中スケッチ

平成とはどんな時代だったのか、新聞などで回顧記事を見かけますが、わずか30年の短い年月から何をくみ取れるのか、うまい言葉が見つからず思案してしまいます。

記憶に残るのは自然災害ばかり。戦後最大の犠牲者を出した東日本大震災や阪神淡路の震災をはじめ、各地で起こった地震、豪雨災害、噴火、そして今夏の台風の連続発生…。我が国にとっては自然災害による受難の30年といっても過言ではありません。

しかし、最近の自然災害による被害の多くは人災だと断言する人もいます。SNSなどを通じて情報が早く伝われば大きな犠牲を回避できたはずで、消防署や警察だけに頼った防災対応では被害を最小に食い止められないといいます。お年寄りや幼子たちには通らない話でしょうが、全国津々浦々スマホが普及して個人間でのコミュニケーションインフラが成立している今日では傾聴に値します。くだんの論者は、戦後の、いわば昭和時代の防災スキームでは間に合わなくなってきている、という主張なのでしょう。

前号で日大アメフト問題を取り上げましたが、その後、レスリング、ボクシング、体操など次々とアマスポーツでのパワハラ問題が噴出しました。共通するのは指導者ファーストの古い体質。ありていに言えばこれも昭和の残滓だと言えましょう。昭和に根付いた価値観や仕組みが、平成に生まれた新しい価値観や仕組みによって終わりを告げている様相です。

平成の終わり、ほんとうは昭和の終焉なのかもしれません。“グッバイ、昭和”

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